ぶわ













アレックス・ルイ・アームストロング(略して15文字)少佐が、涙を流し鼻水を垂らしている。











・・・・・・うっわぁー。






























Act.13 旅の再開






























「聞いたぞ、エドワード・エルリック!!」





がしー!!

「ギニャー」


べき ぼき ぐき









15文字が涙を流しながらエドに抱きつく。





なんかエドの背中から鈍い音が・・・!?









「母親を生き返らせようとしたその無垢な愛!さらに、己の命を捨てる覚悟で弟の魂を錬成したすさまじき愛!」











拳作って力説しとる・・・。











「我輩感動!!」





「寄るな」









再び抱きつこうとした少佐の顔を、エドが足で止める。








そして怒りの矛先は大佐へ。









「口が軽いぜ、大佐」




「いやあ・・・・・・あんな暑苦しいのに詰め寄られたら、君の過去を喋らざるをえなくてね・・・」







気合で何とか振り切れよ!(無茶)








「と、言う訳で」





ウサギのワンポイントのあるハンカチで、涙を拭きつつ咳払いをする少佐。





「その義肢屋の所まで、我輩が護衛を引き受けようではないか!」






「はあ!?」





いきなりの提案にエドが驚く。







「なに寝ボケた事言ってんだ!護衛なんていらねーよ!」





「エドワード君。またいつスカーが襲って来るかもわからない中をその身体で移動しようと言うのよ。奴に対抗できるだけの護衛をつけるのは当然でしょう?」






「それにその身体じゃアルを運んでやる事もできないだろ?にやらせるわけにもいかないしな」






確かに私の力じゃアルは運べないよな・・・。








「だったら別に少佐じゃなくても!」










「俺ぁ仕事が山積みだから、すぐ中央に帰らなきゃならん」





「私が東方司令部を離れる訳にはいかないだろう」





「大佐のお守りが大変なのよ。すぐサボるから」





「あんなやばいのから守りきれる自信無いし」





「「「 以下同文 」」」







「決まりだな!」




ばん




「勝手に決めんなよ!!」





「子供は大人の言う事をきくものだ!」




「子供扱いするな!!この・・・アルとも何か言ってやれ!」








「兄さん!!ボク、この鎧の身体になってから初めて子供扱いされたよ!!」わぁい!






よかったねぇ、アル。






「私は別に・・・って言うか、子供じゃん」さらり








そう私達に言われ、エドが「だめだこりゃー」と叫んでいる。







「まだ駄々をこねると言うのなら、命令違反という事で軍法会議にかけるがどうかね?」ははははは







大佐が怪しいオーラを出している。





「うおお!!汚え!!」





「うむ。そうと決まれば早速荷造りだ」








ど  ん





ああ・・・アルが箱の中に・・・。






「荷物扱いの方が旅費より安いからな!」






「(この身体になってから、初めて荷物扱いされた・・・)」





ガーンというアルの心の中のエコーが聞こえるよ・・・・・・。




エドは「弟よ・・・」なんて愕然としてるし。











































「まったく、踏んだり蹴ったりだ・・・」






「・・・そうだねぇ」









少佐がエドの隣に座っている。




エドはものすごくキツそうだ・・・。






コンコン



誰かが窓を叩く。




「ヒューズ中佐!」




「よ。司令部の奴ら、やっぱり忙しくて来れないってよ。代わりに俺が見送りだ。そうそう、ロイから伝言をあずかって来た」






「大佐から?」






「「事後処理が面倒だから、私の管轄内で死ぬ事は許さん」以上」




「「了解。絶対てめーより先に死にません、クソ大佐」って伝えといて」





「あっはっは!憎まれっ子世にはばかるってな!おめーもロイの野郎も長生きすんぜ!・・・あ、そうだ。嬢ちゃんにもあったっけな」






「私にも?」







「おう。「、今度会ったらお茶でもしよう。いい店を取っておくよ。もちろん、二人でな」だそうだ。相変わらずと言うかなんと言うか」






「じゃあ、「私は無能な人とお茶を飲む趣味はありません。一人でやってろ(笑顔)」って伝えといてください」







「ははは。随分嫌われてんなーあいつも。よっし分かった、一字一句間違えずに伝えとくぜ」








「どーも」










ボッ



ピリリリリ






「じゃ、道中気をつけてな。中央に寄る事があったら声かけろや」






ビッと敬礼をする。




エドも少佐も敬礼していたので、私もつられて敬礼をした。












































「我輩は機械鎧の整備師とやらを見るのは初めてだ」






「正確には外科医で、義肢装具師で、機械鎧調整師かな。昔からのなじみで安くしてくれるし、いい仕事するよ」




「その整備師のいるリゼンブールとはどんな所だ?」





「すっげー田舎、なんも無いよ。つーか東部の内乱のせいで何も無くなっちゃたんだけどね。軍がもっとしっかりしてりゃ、にぎやかな町になってただろうなぁ」





「・・・耳が痛いな」



「そりゃいい。もっと言ってやろうか」







もうどんどん言っちゃっていいと思うよ。





「・・・本当、静かな所でさ。何も無いけど、都会には無いものがいっぱいある。それがオレ達兄弟の故郷、リゼンブール」





「あー。早く見てみたいなぁ、リゼンブール」






「ああ。着いたら案内してやるよ」






「ほんとに!?わーい、楽しみだなぁー」







リゼンブールかぁ・・・漫画で見たエドとアルの故郷。





本当に早く行きたい!











「・・・・・・ところで、アルはちゃんとこの汽車に乗せてくれたんだろうな」






「ふっふ――ぬかりは無いぞ。家畜車両に乗せてある。一人じゃさびしかろうと思ってな!」






「てめぇ、オレの弟をなんだと思ってんだ!!」






「むうッ何が不満なのだ!広くて安くていたれりつくせりではないか!」






「ふざけんな――――っ!!!」






「わーっ、エドっ落ち着いてぇ――!!」











汽車の中でのエドと少佐の言い争いはいつまでも続いた。















----あとがき-----

管理人 「なんか短いです・・・」
エド 「短すぎだ」
管理人 「だってですねぇ、なんかこうした方がきりがいいと思ったんですよぉ」
エド 「なんの根拠にもなってねぇよ!」
管理人 「・・・とりあえず、次回は紅ぷにぷにが。ぷ●ぷよじゃないよ」
エド 「今更ながら、管理人の駄文を毎回読んでくれてありがとな」

                      終了





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2005.12.11.Sun